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2.4 海域諸国及び海域利用国(日本)による海洋環境保全国際協力として、OSPAR計画は恰好の事例である。

 

2.5 アセアン諸国の流出油防除能力向上及び地域協力強化を目的として、1993年に構築されたOSPAR計画の下に、日本から、アセアン諸国の油防除資機材国家備蓄増強のための資機材購入費として10億円(S$13百万)の供与があったことに感謝している。

 

2.6 日本からアセアン諸国に供与された資機材の管理・運用の評価並びに油流出関連事項について審議するOSPAR管理委員会は、海洋環境保全のための国際協力強化の上で非常に有意義なものである。

 

2.7 アセアン諸国は、より緊密に協力して、既に汚染されている海岸域を清掃するという現実的な目標を定めなければならない。

 

2.8 タンカー事故による大規模汚染が、海洋油流出防止の必要性を鮮明にしているが、アジア海域においては、タンカー事故によるものが海洋油汚染源の多くを占めているわけではない。
実際には、陸上に基礎を置く諸活動がより重大な脅威となっている。

 

2.9 マレーシアの調査によれば、船舶、精油所及び油貯蔵施設から、毎日5〜17トンの廃油がマラッカ海峡に漂着していることに比べ、陸上に基礎を置く発生源からのものは約9トンに及ぶ。

 

 

 

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